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最近読んだ本の感想を。
(いつものレビューより短め、そしてあくまでも感想です) 「怪笑小説」東野圭吾 友人のススメで読破。軽く読める短編集ですね。 「動物家族」は笑っていいんだろうか。ここだけちょっとシビアでしたね。 「おっかけバアさん」「超たぬき理論」は非常に笑えた。 ただ「超…」は宮沢賢治の「ビジテリアン大祭」を彷彿とさせる皮肉的な見方も感じました。 「アル○ャーノンに花束を」のパロディ「あるジーサンに線香を」も収録。 これは原作を読んでる人は、笑える人と、不謹慎だと怒る人に分かれそうな出来です。 「包帯クラブ」天童荒太 スイマセン。つまらなかったので、途中で挫折しました。 包帯を巻いてなぜ癒されるのか、教えてください。 個人的に白い包帯は痛々しすぎて嫌いです。 「ウェスト・ウィング」エドワード・ゴーリー 著者エドワード・ゴーリーは非常にユニークかつ悪趣味な個性派絵本作家です。(ほめてます) 彼の代表作「ギャシュリークラムのちびっ子たち(原題:死んだこどもたちのABC)」の原題だけで想像が付くと思いますが、 彼の絵本は子供に見せたらトラウマになりかねません 本書は特に字もなく、直接的な表現もないですが、そこはかとなく不気味です。 どういう状況なのか、ストーリーなのかが理解できなかったのですが、とても面白かった。 作者の意図などを考えてみたい人で、ブラックな作品が好きな人にお勧めします。(でもまずは「ギャシュリークラムのちびっ子たち」からどうぞ) 個人的にはブラックさでは「ギャシュリークラムのちびっ子たち」よりもむしろ「不幸な子供」の方が上にくると思う。 |
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「少女地獄」夢野久作 角川文庫
夢野久作の短編集です。 表題作「少女地獄」と「童貞」「けむりを吐かぬ煙突」「女坑主」の4篇で構成されていますが、やはり一番よくできているのは「少女地獄」かな。 「少女地獄」は書簡体の「何でも無い」「殺人リレー」「火星の女」のオムニバスです。 自ら地獄を選び、苦しみもがく少女達。 「何でも無い」で描かれるのは、誰にでも好かれる天才的看護師、姫草ユリ子の病的な虚言癖から生み出される無限のうそ地獄。 私は最初の方で「人間失格」を思い出しましたが、ラストも違うし、ユリ子のことを第三者が語るという点が異なっていますね…心理としては本質的には同じなのかな。どろどろしてるし。 嘘をつき、その嘘を隠すためにまた嘘をついて、次第に追い詰められていくユリ子が気の毒で、そしてたまらなく魅力的でした。 ユリ子のつく嘘は相手を騙すためというよりは自分を守るためのように感じられたので。 彼女にとってはうその地獄ではなく、楽園だったんでしょうね。 そして思ったのが、この書簡自体が彼女の創作で、姫草ユリ子自身も存在しないのではということ。 よく考えると、名前が妙に安易なんですよね。臼杵医師なんて特に。 わざと適当に夢想して付けたような名前にしたのか。 …深読みしすぎ? 「殺人リレー」のテーマは新高なる人物の魅力と彼に誘惑される女性。 これが一番読みやすかったです。 というか●●後のトミ子の心理が恐ろしすぎます! 女性の情念の強さが印象的。 「火星の女」は少女地獄のなかで、唯一少女らしい年齢の少女が主役となっている話。とはいえその少女がいきなり黒焦げになって登場します… 最初に事件の結末を新聞記事形式で示していて、書き方がホントに新聞。さすが新聞記者! 火星の女、甘川歌枝の高身長、醜い顔ゆえの悩み、苦しみが執拗に表現されてます。 3篇のなかでもっともセンセーショナル、そしてドラマティック。 あとの3作もとてもエロティックかつ不思議な魅力に溢れていて良作でした。 「ドグラ・マグラ」と同じく、米倉斉加年氏の手がける表紙も素敵です。 「ドグラ・マグラ」よりもとっつきやすいので、しり込みしている方にもおすすめします。
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